SDSから危険物申告書を作成する:ソフトウェアが確認できること、専門担当者が判断すべきこと

航空貨物を扱うフォワーダーなら、誰もが経験する場面があります。予約のメールに、商業送り状、梱包明細書、14ページの安全データシートが添付されて届く。その中のどこかに、危険物荷主申告書の作成に必要な情報があるのです。探し出し、転記し、確認するのは、時間のかかる手作業です。たいていは、IATA危険物規則を熟知する社内の限られた担当者が引き受けることになります。

私たちは日々、フォワーダーとこの課題に取り組んでいます。その考え方を、順を追ってご紹介します。

ステップ1:SDS、特に第14項を読む

安全データシート(SDS)は16項目で構成されています。輸送で最も重要なのは第14項です。国連番号(UN番号)、正式輸送品名、輸送上の危険物クラス、副次危険性、容器等級が記載されています。

実際の第14項は、説明ほど整然としていません。

  • 道路や海上輸送の情報(ADR、IMDG)しかなく、航空輸送の情報がないものがあります。
  • 作成から何年も経ち、古い分類を参照しているものがあります。
  • 「規制対象外」としながら、その条件が脚注に隠れているものがあります。
  • 日本語、ドイツ語、中国語のスキャン画像で届くものもあります。

ソフトウェアは、これらを読み取れます。項目を抽出し、どの輸送モードに関する情報なのかを記録し、各値を出典の行に結び付けます。下書きを確認する担当者は、ワンクリックで元の記載を確認できます。

ステップ2:予約情報と組み合わせる

SDSが説明するのは物質であり、個別の貨物ではありません。申告書の多くの情報は、予約と梱包明細書から得られます。梱包の個数と種類、1梱包あたりの正味量、出発空港と到着空港、旅客機で輸送できるのか、貨物専用機に限られるのか、といった情報です。

そのため、申告書の下書きには必ず少なくとも3つの書類を組み合わせます。そして、ミスの多くはこの組み合わせの過程で発生します。

ステップ3:すべての情報を照合する

ソフトウェアが最も時間を節約できるのは、この工程です。情報の抽出後、次の点を確認します。

  • SDSと予約:品目は一致しているか。申告された数量は合っているか。
  • 予約と梱包明細書:梱包数と重量は一致しているか。
  • 申告書と事前出荷通知(ASN):品目と数量は同じか。不足や余分なものはないか。
  • 規則:UN番号、品名、クラス、容器等級の組み合わせは有効か。1梱包あたりの数量は、機種に応じた上限内か。

不一致ごとに、注意表示、重要度、出典書類への参照を付けます。目的はシンプルです。貨物の受託時ではなく、締め切り前に問題を見つけることです。

具体例

ある顧客が、東京からフランクフルトへ塗料4ドラムの輸送を予約します。SDSには、UN1263、Paint(塗料)、クラス3、容器等級IIと記載されています。

ソフトウェアは申告書の下書きを作成して確認を行い、2つの問題を検出します。

  1. 予約は4ドラムですが、梱包明細書には5ドラムとあります。
  2. 各ドラムには20リットル入っています。この項目の旅客機での上限は、1梱包あたり5リットルです。そのため貨物専用機に限られますが、予約にはその制限が記載されていません。

危険物の専門担当者は両方の注意表示を確認し、顧客に個数を確かめ、機種制限を設定して申告書を承認します。こうした確認がなければ、2つの問題は航空会社のカウンターで初めて発覚していたかもしれません。

DGRデータで確認できること、できないこと

有効性や数量の確認には、IATA危険物規則(DGR)の最新版の危険物リストが必要です。UN番号ごとに、認められる品名、クラス、容器等級、包装基準、1梱包あたりの最大数量が記載されています。DGRはライセンスが必要なデータで、毎年更新されます。照合に使用するシステムは、常に最新版を使う必要があります。

データが完全でも、ソフトウェアでは確認できないことがあります。

  • そもそも物質が正しく分類されているか。これは荷主の責任です。
  • 実際の包装が、仕様を示す表示の要件を満たしているか。
  • 経路や航空会社によって異なる、国や運航者の追加要件。
  • 署名する人が訓練を受け、権限を持っているか。

最終承認を必ず専門担当者が行う理由

危険物に関するミスは、通常のデータ誤りとは異なります。容器等級の誤りや機種制限の見落としは、単なる入力ミスではなく安全上のリスクです。そのため、私たちは一つの原則に沿って業務フローを設計しています。ソフトウェアが下書きと確認を行い、有資格者が判断する、という原則です。

具体的には、次のように運用します。

  • 申告書を自動で送信・提出しません。
  • 確信度の低い項目は強調表示し、隠しません。
  • すべての値から出典書類を参照できます。
  • 修正はすべて記録し、次の下書きの改善に活用します。

専門担当者の時間は、入力や検索から判断へと移ります。それこそ、その人にしかできない仕事です。

実際の現場での取り組み

欧州のあるフォワーダーでは、顧客書類から危険物情報を読み取り、顧客のメールからCargoWiseに航空・海上貨物を登録しています。グローバルなLCL混載業者では、見積もりや予約のメールから危険貨物を検出し、適切な担当部署へ振り分けています。どちらの場合も、専門知識を持つ人が主導権を保っています。情報を探す時間が減るだけです。

危険物チームが判断よりも情報検索に多くの時間を費やしているなら、ぜひ現場の課題についてお話をお聞かせください。

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